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UVR8の光反応評価

概 要

協力:大阪府立大学、日亜化学工業株式会社、日本フォトニクス協議会関西・アグリバイオフォトニクス研究会

発見! 紫外光の光量子束密度(FPD)を評価できます

植物の光反応としては、クロロフィルa,bの吸光による光合成(400~700nm)が一般的である。一方で、植物は太陽光からの紫外光にも強くさらされている。この紫外光による反応は、葉の病原体に対する植物の耐性を増加させることや、野外条件下での草食性昆虫への植物抵抗性を高める効果などがある。一方では成長阻害や枯死を引き起こすことが知られている。
昨今、植物の紫外光に反応する物質としてタンパク質の ”UVR8” が注目されており、UVR8の研究によって紫外光に対する植物応答メカニズムの理解が大きく進展している。UVR8の反応は遺伝子に影響を与え、フラボノイドの生合成に関与する遺伝子や、酸化ストレスや光酸化損傷によって生じるDNA損傷の修復に寄与する遺伝子に影響を与えている。これらの反応はUVR8に、UV-B(280~315nm)の光を照射することで生じる反応であるため、植物の光応答に関する研究のためにはUV-B光の照射およびその光量子束密度PFDの評価が重要になってきている(図1)。
植物への光反応をみるための装置には、光量子計や光量子束密度計などがある。これらは光合成(400~700nm)の波長範囲にしか対応しておらず、光合成の波長範囲で必要とされる光量子束密度(光合成光量子束密度PPFD)の評価に特価している。反面、400nm以下のPFD評価はできないため、UVR8のような紫外光の反応をみるための評価には向いていない。照度測定システムIL100(図2)は使用する分光光度計の波長範囲が紫外-可視に対応しており、紫外から可視の分光放射照度を測定することでそれぞれの波長範囲におけるPFDを評価することができます(図3)。
 

データ

 

 図1 紫外光による植物応答と紫外光の評価機器[1] - コピー
図1 紫外光による植物応答と紫外光の評価機器

図2 照度測定システムIL100の構成、図3 測定結果-紫外域の光量子束密度
図2 照度測定システムIL100の構成、図3 測定結果-紫外域の光量子束密度

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