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分光エリプソメータ FE-5000 series

高精度な薄膜解析が可能な分光エリプソメトリーに加え、測定角度の自動可変機構を実装させることにより、あらゆる種類の薄膜にも対応しております。従来の回転検光子法に加え、位相差板の自動脱着機構を設けることにより、測定精度を向上させました。

 


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製品情報

特 長
  • 紫外可視(300~800nm)の波長領域でのエリプソパラメータ測定が可能
  • ナノメータオーダーの多層薄膜の膜厚解析が可能
  • 400ch以上のマルチチャンネル分光法によるエリプソスペクトルの迅速測定が可能
  • 反射角度可変測定により、薄膜の詳細な解析に対応
  • 光学定数のデータベース化およびレシピ登録機能の追加により操作性がアップ

 

測定項目
  • エリプソパラメータ(tanψ、cosΔ)測定
  • 光学定数 ( n : 屈折率 , k : 消衰係数 ) 解析
  • 膜厚解析

 

測定対象
  • 半導体ウェーハ
    ゲート酸化薄膜,窒化膜
    SiO2,SixOy,SiN,SiON,SiNx,Al2O3,SiNxOy,poly-Si,ZnSe, BPSG,TiN
    レジストの光学定数(波長分散)
  • 化合物半導体
    AlxGa(1-x)As 多層膜,アモルファスシリコン
  • FPD
    配向膜
  • 各種新素材
    DLC(Diamond Like Carbon),超伝導用薄膜,磁気ヘッド薄膜
  • 光学薄膜
    TiO2,SiO2,反射防止膜
  • リソグラフィー分野
    g線(436nm),h線(405nm),i線(365nm)などの各波長におけるn,k評価

 

原 理

試料にs波とp波を含む直線偏光を入射し、その反射光の楕円偏光を測定します。s波とp波は位相と振幅が独立に変化して、試料に依存した2種類の偏光の変換パラメータであるp波とs波の反射率の比tanψおよび位相差Δが得られます。

分光エリプソメータ原理
 

tanψ、consΔはエリプソパラメータと呼ばれており、分光エリプソメトリーではこの2つのパラメータの波長依存スペクトルが測定されます。

仕 様

仕 様
型式 FE-5000S FE-5000
サンプルサイズ 最大100x100mm 最大200x200mm
測定方式 回転検光子法*1
測定膜厚範囲(nd) 0.1nm~1μm
入射(反射)角度範囲 45~90° 45~90°
入射(反射)角度駆動方式 自動サインバー駆動方式
入射スポット径*2 φ2.0 φ1.2sup*3
tanψ測定正確さ ±0.01以下
cosΔ測定正確さ ±0.01以下
膜厚の繰り返し再現性 0.01%以下*4
波長範囲*5 300~800nm 300~800nm
測定用光源 高安定キセノンランプ*6
ステージ駆動方式 手動 手動/自動
ローダ対応 不可
寸法、重量 650(W)×400(D)×593(H)mm
50kg
1300(W)×890(D)×1750(H)mm
350kg*7

*1 偏光子駆動可能、不感帯に有効な位相差板着脱可能です。
*2 短軸・角度により異なります。
*3 微小スポット対応(オプション)
*4 VLSIスタンダードSiO2膜(100nm)を用いた場合の値です。
*5 自動ステージ選択時の値です。

測定例

傾斜モデルを用いたITOの構造解析

液晶ディスプレイなどに用いられる透明電極材料であるITO(Indium-tin-oxide)は、製膜後のアニール処理(熱処理)によって導電性や色味が向上します。その際、酸素状態や結晶性も変化しますが、この変化は膜の厚みに対して段階的に傾斜変化することがあり、光学的に組成が均一な単層膜として見なすことができません。
このようなITOに対し、傾斜モデルを用いて、上部界面と下部界面のnkから、傾斜の度合いを測定した事例を紹介します。

傾斜モデルを用いたITOの構造解析 [FE-0006]

傾斜モデルを用いたITOの構造解析 [FE-0006]

 

表面粗さを考慮した膜厚値測定

サンプルの表面に粗さ(Roughness)がある場合、表面粗さを雰囲気(Air)と膜厚材料が比率 1 対 1 で混合した“粗さ層”としてモデル化し、粗さと膜厚を解析することが可能です。 ここでは表面粗さが数nmあるSiN(窒化シリコン)を測定した事例を記載します。

表面粗さを考慮した膜厚値測定 [FE-0008]

表面粗さを考慮した膜厚値測定 [FE-0008]

 

非干渉層モデルを用いた封止済み有機EL材料の測定

有機EL材料は酸素や水分に弱く、通常大気下では変質・ダメージを受けてしまう場合があります。そこで、製膜後はすぐにガラスで封止をされます。 封止された状態のまま、ガラス越しに膜厚を測定した事例を記載します。 ガラスと中間の空気層は、非干渉層モデルを用います。

非干渉層モデルを用いた封止済み有機EL材料の測定 [FE-0011]

非干渉層モデルを用いた封止済み有機EL材料の測定 [FE-0011]

 

複数点解析を用いたnk未知の極薄膜の測定

最小二乗法でフィッティングをして膜厚値(d)を解析するには材料のnkが必要です。nkが未知の場合、d とnkの両方を可変パラメータとして解析します。 しかしながら、d が100nm以下の極薄膜の場合、d とnkとを分離することができず、そのため精度が低下して正確な d が求められないことがあります。  このような場合、d の異なるサンプルを複数測定し、nkが同一であると仮定して同時解析(複数点解析)をします。これにより精度よくnkを求め、正確な d を求めることが可能です。

複数点同一解析を用いたnk未知の極薄膜の測定 [FE-0014]

複数点同一解析を用いたnk未知の極薄膜の測定 [FE-0014]

 

 

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