ホーム > Webで学ぶ > キャピラリー電気泳動について学ぶ > 【入門】 キャピラリー電気泳動

【入門】 キャピラリー電気泳動

2.キャピラリー電気泳動における分離方式<電気泳動>

キャピラリー内に緩衝液を満たし、一端から試料を注入し(通常はプラス極側)、両端に電場をかけます。その名の通り、もっとも基本的な方式です。この方式を、自由ゾーン電気泳動(free zone capillary electrophoresis)と呼ぶことがあります。他の介在物のない緩衝液、つまり自由溶液(free solution)を媒体とするので、この名前が使われるのです。他の方式は、これに色々と手を加えて生まれてきたと、云えるでしょう。 試料各成分はその電気泳動移動度に応じた速度で移動します。これが電気泳動です。正に荷電した成分はマイナス極側へ、負に荷電した成分はプラス極へと移動します。プラス極側に試料を添加したら、負に荷電した試料成分は、キャピラリーから出てしまうと、心配されることでしょう。でも、大丈夫です。シリカ製のキャピラリーを用いていますと、表面の負荷電が原因して、電気浸透流という流れが、常にマイナス極側に流れています(図2)。

電気浸透流の流れ

【 図 2 】

それは、随分と速い流れで、負荷電を持っているものでも、それに逆らってプラス極側に移動できるものは、滅多にありません。試料成分は、電気泳動による移動速度(Vep)と電気浸透による移動速度(Veo)のベクトル和で移動するのです。絶対値について、Veo<Vepとなることは稀ですから、試料は荷電の正負に関わりなく、全てがマイナス極側に移動して、検出されます。 無機から有機にわたる様々なイオンの分析に、広く活用されています。高分子化合物では、蛋白質への適用がもっとも成果を挙げています。核酸や合成高分子電解質は、電気泳動において特殊な振る舞いを示すので、必ずしも高い分離能が期待できません。それらへの、この方式の適用にあたっては、注意が必要です。

関連製品

キャピラリ電気泳動システム Agilent 7100

ページトップへ